記事内に広告が含まれています。
広告
岩国市田舎村昆虫館は、イモムシとかアオムシなどと言われている幼虫の写真が沢山現れますので、昆虫が嫌いな方へは閲覧をお勧めしません。しかし、子供さんの夏休みの自由研究などに役立つ記事が沢山ありますので、興味のある方はご覧になって下さい。

ツマグロヒョウモンの飼育(15) 幼虫を襲撃する獰猛なセグロアシナガバチを退治・カマキリに襲われた

広告

ツマグロヒョウモンの飼育(15) 幼虫を襲撃する獰猛なセグロアシナガバチを退治しました

昆虫館の館長
昆虫館の館長

ツマグロヒョウモンの飼育(15):幼虫の居場所を知ると全滅するまで何度でも襲撃してくるセグロアシナガバチ。執念でもってセグロアシナガバチを退治しました。今年は動画を撮っていますので、「羽化」や「交尾」の動画も公開しています。


[背番号2009-*]の表示は2009年・幼虫・前蛹・蛹の背番号一覧をご覧下さい。

P20090725-P1010211-2
この幼虫は、写真を撮った後、セグロアシナガバチに襲われてしまいました。

2009年7月28日 ニュース速報! セグロアシナガバチに死刑執行

森法務大臣のもと、麻生政権最後の死刑が執行されたとのことですが、わが岩国市田舎村昆虫館でも、ツマグロヒョウモンの幼虫を食い荒らしていた犯人、セグロアシナガバチを逮捕して、裁判なしで、直ちに死刑執行しました。
P20090728-P1010440-2 P20090728-P1010442-2P20090728-P1010441-2
(上の写真のドロッとした緑色のものは下痢便ではありません。セグロアシナガバチが残したものです。多分、糞として出てくる前のものではないかと思います。)

「犯人は事件現場へ立ち戻ってくる」の教えから、今日は何度もスミレの鉢の周りをパトロールしました。しかし、見るたびに幼虫の屍骸は増え、幼虫は少なくなるばかりです。
終齢幼虫だけでなく、小さな幼虫の姿も見えなくなりました。

もちろん、このページの一番上の写真の、蛹化間近い終齢幼虫も被害に遭いました。

このまま放置したら、我が家の庭のツマグロヒョウモンの幼虫は絶滅に至りますので、夕方、特別捜査班を出動させました。すると、目の前には犯人が!
すぐさま「ハエ・蚊によく効く※※」を取りに行ったら、その間にトンズラ。
こうなれば私も執念の鬼ですよ。

「ハエ・蚊によく効く※※」を手に持って待っていたら来ました!
P20090728-P1010446-2


先ず、幼虫に襲い掛かった証拠写真を撮り、ムシャブリついて食べ始めたところで「ハエ・蚊によく効く※※」をシューー!

普通の虫なら、冷凍状態になって仮死状態になるのですが、セグロアシナガバチには効きません。スミレに残っている幼虫も死んでしまうかもしれませんが、何度もシューー!と吹きかけて、地面に転げ落ちたところを踏みつけました。その後は土葬。

シューー!と吹き付けた周辺の幼虫も転げ落ちたかもしれませんが、ツマグロヒョウモンの幼虫全体からみれば、良かったのではないかと思うことにしました。
P20090728-P1010447-2


それにしても、この写真の場所の幼虫は全滅状態です。

皆さんも、スミレ、パンジー、ビオラなどのツマグロヒョウモンの食草の葉の上で、棘や頭だけのようなもの、ドロッとした緑色のものなどを見かけたら、セグロアシナガバチの被害を疑って下さい。
P20090728-P1010445


ところで、今日はセグロアシナガバチの正体を知ろうと調べていましたら、「■アシナガバチは農作物、街路樹、庭木に付く毛虫やイモムシをエサとする益虫です。 」と書かれたサイトがありました。

スミレの葉を食い荒らすツマグロヒョウモンの幼虫は害虫だとの見方をすればセグロアシナガバチ益虫と言えます。綺麗な蝶の幼虫を食い殺したり、場合によっては人にも襲い掛かるとすれば害虫と言えます。益虫とみるか害虫とみるかは紙一重の違いですよね。

もう一つ。今の時期のセグロアシナガバチは、女王蜂1匹が子育てしているらしいです。女王様は巣の中で子育て中。
餌を持って帰らなければ女王様からお仕置きがありますので、働き蜂は大変です。

2009年7月28日(2) パセリで遊ぶツマグロヒョウモン

「我が道を行く」で歩き回るツマグロヒョウモンですが、キアゲハの食草用として植えてあるパセリで遊んでいました。


食草ではありませんが、パセリで遊ぶツマグロヒョウモン  (2009/07/28)

2009年7月30日 平和な日になりました。

セグロアシナガバチを退治してから、スミレの園にも平和な日が訪れました。
幼虫たちは、のんびりとスミレの葉を齧っています。
P20090730-P1010512

2009年7月30日(2) 終齢を2匹+1匹収容しました・・・[背番号2009-150][背番号2009-151][背番号2009-153]

セグロアシナガバチの襲撃がなくなったからか、ツマグロヒョウモンの幼虫が庭を歩いたり、日向ぼっこ(?)をする姿を見掛けるようになりました。
今日は、丸々と太った終齢が石の上で一休みしていましたので、2匹ほどケースに収容しました。
P20090730-P1010513 P20090730-P1010514


夕方薄暗くなって、念のためにケースの中にスミレの葉を入れておこうと思って庭へ出てみたら、スミレの葉の上に見事に太った終齢が1匹。ついでにケースへ入れておきました。
ダメですねえ。見るとケースへ入れる悪い癖は治りません。(写真はありません。)

2009年7月31日 [背番号2009-150]が前蛹

[背番号2009-150]
セグロアシナガバチ事件以降の1匹目の垂れ下がりです。
P20090731-P1010615-2

2009年8月1日 [背番号2009-150]が蛹、 [背番号2009-134]が羽化、しかし・・・、 [背番号2009-151]が前蛹

[背番号2009-150]
P20090801-P1010639-2


[背番号2009-134]が羽化、しかし・・・
P20090801-P1010649-2 P20090801-P1010655-2 P20090801-P1010661-2
目を皿のようにして写真をご覧下さい。ツマグロヒョウモンに見えますか?
この[背番号2009-134]は、7月26日の日記に書きましたが、ケースの中を走り回る[背番号2009-136]によりケース内で墜落したものです。
緑色の液体が出て固まって黒くなった所がありましたが、これが災いしたのか?片側の翅が殻から出ることが出来ず、一方の翅は広がったものの、片側の翅は殻の中。途中で気が付いたので、ピンセットで殻を取り除こうとしたのですが、黒くなったところが固まっていて破れてくれず、やっと殻を取り除いた時は、もちろん手遅れでした。
せっかく羽化できたのに・・・こんなこともあるのですよ。


[背番号2009-151]
P20090801-P1010674-2

●この記事はページ分割されていますので、次ページもご覧下さい