幼虫たちの住居(1) ネット内飼育アゲハ蝶などの幼虫の飼育環境(1)
飼育ケース、幼虫の逃走防止、柑橘類・パセリなどの食草・アオムシコバチ対策などの幼虫飼育に役立つ情報を公開しています。
この岩国市田舎村昆虫館・蝶の幼虫の飼育環境は2007年9月21日現在のものです。
蝶の幼虫は生きていますので、活きているGARAKUTA Village同様に毎日変化します。
今後、このページのメンテナンスは追いつかないと思いますが、各々の観察日記の写真には新しいものも写っていることと思いますのでそちらのほうをご覧の上、ご確認願います。
幼虫たちの住居(1) ネット内飼育
これらは、岩国市田舎村昆虫館で藤丸籠(とうまるかご)と名づけられているものです。
藤丸籠(とうまるかご)とは、江戸時代に罪人を運ぶ時に使った籠。吉田松陰も乗せられたもので、2003年に日光江戸村で複製品をみましたよ。岩国市田舎村昆虫館の幼虫たちには罪人がいませんので、蜂によるテロの襲撃防止や、蛹になる前の食い逃げ防止用として使用しています。
左は、ツマグロヒョウモンのスミレ用。 中央は、キアゲハのパセリ用。
右は、セロリなどの背の高いもの用。 全て、鉢に被せて使います。
骨組みは100円ショップの鉢の台。
赤い網は、昔は屑ミカンなどを入れて売っていたものですが、近頃は網の値段のほうが高くつくので使われなくなりました。
少し目が粗く、前蛹にまとわり付く小さな蜂、アオムシコバチは通り抜けますので要注意です。
使用例(1)
鉢が小さくて、パセリなどのように、背の高いものにはスッポリと被せます。
使用例(2)
野生のスミレを植えている鉢と大きさがピッタシ。鉢の上に置くだけです。
万能網。
耐震強度偽装の羽化台。
線香立てならぬ、蛹のポケット。
約30年前の、年代物の飼育箱。
幼虫たちの住居(2) ケース内飼育
橙の木の葉、スミレの葉、ユリの葉などは、少しくらいなら水につけていなくても萎れませんので、ケースの中で飼育しています。2009年は、キアゲハを除いて、全てこの方式です。
ケースはカブトムシの幼虫用として100円ショップで買ったものです。
蓋は密閉性が悪いような気がしたのですが、橙の木の葉を水洗いして、水気を拭き取って入れても、内壁が結露します。結露に気が付いたら、ケース本体と蓋の間に小さな紙を1枚挟んで、隙間を作っています。
出来るだけ棒に掴まって蛹になってもらいたいと思って、幼虫が終齢になり2~3日経ったら、ケースの中に割り箸などの棒を入れています。
キアゲハは天井裏が好きなようで、蓋にくっ付くことが多いですが、ナミアゲハやナガサキアゲハは約80%が棒にくっ付いて蛹になります。
アオムシコバチ被害対策
2009年もナガサキアゲハなどのアオムシコバチの被害には泣かされました。
掲示板で教えて頂いたことを基に、所定の日数を定めて、蛹化してから所定の日数後に、蛹を屋外に出すことにしました。
蛹化から羽化までの日数、蛹を庭へ出した時のアオムシコバチの纏わりつき状況などを考慮して、
ナミアゲハ、キアゲハ、ツマグロヒョウモンなど・・・蛹化してから6日後
ナガサキアゲハなどの黒系のアゲハ・・・蛹化してから8日後
庭へ出すまでは室内に置いていますが、室内といえどもアオムシコバチが入り込んできて産卵管を突き刺して産卵した場面に出会ったことがありますので、飼育箱を使用して、所定の日数に達するまでは、防虫シートを被せて蓋を閉めています。