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岩国市田舎村昆虫館は、イモムシとかアオムシなどと言われている幼虫の写真が沢山現れますので、昆虫が嫌いな方へは閲覧をお勧めしません。しかし、子供さんの夏休みの自由研究などに役立つ記事が沢山ありますので、興味のある方はご覧になって下さい。

ナミアゲハの飼育(14) 背中に掛ける糸作り、出来上がったら上手に糸掛け

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●このページは、前ページからの続きです

2005年8月12日

背番号25は、夜明けの時には前蛹だったんですが、8時頃見たら、皮を脱いでサナギに変身(正式には蛹化)しているところでした。
少しずつサナギの形に変わっていきましたが、この背番号25は、これまでのサナギとは模様も色も異なっているような気がします。
どんなアゲハ蝶が誕生するのか楽しみですよ。

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[2005年8月12日12時00分現在 蛹5+前蛹0+成虫17+死亡3]

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背番号25はゴロンと転げたままでは申し訳ないので、背番号24の棒へ、既に羽化した使い古しの糸を使ってくっつけました。


背番号23は、背中に黒い筋が見え始めたのですが、こんなになるのは初めてみました。
それにしても背番号1216も気になりますね。
サナギ用の聴診器でもあれば様子が判るかもしれませんが・・・

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2005年8月14日

夕方、飼育箱の様子を見たら、背番号24の腹が黒ずんできていました。
ひょっとすると、明日の朝、羽化するかもしれませんね。
今回は遅れをとらないように、明日の朝は早めにダンボール箱を取り払って、私の部屋の中で誕生してもよいように支度をしておきます。

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2005年8月15日

今朝は背番号24の羽化に遅刻しないように、3時半に起床。
しかし、いくら早起きの黒いアゲハ蝶でも、とにかく早過ぎますよね。
外は薄暗かったのですが、4時30分に家の中で夜明けにしました。

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黒いアゲハ蝶は3匹目ですが、これまでの2回は出し抜かれているので、
今日こそはと、早めに朝食を済ませて、5時50分に庭へ出しました。
しかし、待っても待っても羽化しそうにありません。

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そのうち、前蛹になりかけていたサナギが這い回り始めたので、割り箸に掴まらせたところ、下を向いて尻をくっ付ける糸を張りめぐらし、次は上に向きを変えて頭を動かし始めたので、目を近づけて見ると、身体を支える糸を張っているではありませんか!
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身体を支える糸は、どのようにして張るのか知っていますか?
私は初めてジックリと眺めましたが、ビックリしました。
見始めた時には、両端を割り箸にくっ付けて輪になった糸を、腹側の前足あたりで何かしているんですよ。
聞いても、返事をしてくれませんでしたので、何をしているのかわかりませんが・・・
しかし、腹の方にある輪になった糸を、どのようにして背中へ回すのか?
見ましたよ!
前足で輪になった糸を支えておいて、頭を回して、輪の下側から輪の中へ入りました。
その後は、背中の皮を動かして、丁度よい場所へ。
しかし、誰も傍で教えてくれる者もないのに、素晴らしいことですね。
(脳味噌の大きい人間は幼虫に負けないようにしなくては・・・)
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尻の周辺の糸を張り始めてから30分間くらいでした。
後は静かにサナギになれるのを待つだけです。
しかし驚きの糸張りの技が終わったところで、背番号24の夜明けから2時間経過。背中をそっと触っても全く動かないし、羽化は明朝かなと、立て札のペンキ塗りを始めました。


ペンキを塗り終わって、ハケを洗おうと水道の所へ行く途中で背番号24を見たら、わーーー大変!!!
背番号24は、身体が半分くらい出ているではありませんか。
私の右手にはペンキのベットリ付いたハケが・・・
ハケを放り投げたらコンクリートにペンキがベッタリ付くし・・・
とにかく落ち着いて、ハケを静かに置いて、カメラに持ち替えました。
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7時20分、ナガサキアゲハが羽化。
この背番号24の黒は真っ黒でした。
私が起きてから4時間。
背番号24の夜明けから3時間経過。
長かったですね。


[2005年8月15日12時00分現在 蛹4+前蛹2+成虫18+死亡3]

2005年8月16日

この記事のテーブル(表の枠)内に挿入されている写真は、クリックすることにより拡大できます。
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背番号25
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背番号26
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背番号27

昨日、一生懸命糸張りを見せてくれた幼虫が背番号26のサナギに、もう1匹、背番号27が餌の橙の枝でサナギになりました。


[2005年8月15日12時00分現在 蛹6+前蛹0+成虫18+死亡3]

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お知らせ

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