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岩国市田舎村昆虫館は、イモムシとかアオムシなどと言われている幼虫の写真が沢山現れますので、昆虫が嫌いな方へは閲覧をお勧めしません。しかし、子供さんの夏休みの自由研究などに役立つ記事が沢山ありますので、興味のある方はご覧になって下さい。

カブトムシの飼育の注意点(3/3)羽化から、成虫の飼育

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●このページは、前ページからの続きです

成虫の飼育

[6月上旬] 成虫飼育用の飼育箱の準備

●成虫飼育用の飼育箱の準備をしておいて下さい。
飼育箱は出来るだけ大きく、産卵させて来年用の幼虫を確保するためには深いものが必要です。

●飼育箱の中には、来年用の幼虫を確保するために、産卵床を作って下さい。
産卵床を作っておかないと、成虫がマットに潜り込んで引っ掻き回し、卵を壊したり、幼虫を殺してしまったりします。

●幼虫は、小さい時には共食いすることがあるため、餌であるマットが十分に入る、大きめの飼育箱にして下さい。(3齢幼虫になったら共食いはしません。

産卵床の作り方

産卵床の作り方
S20090523-kabuto-1
S20090523-kabuto-aの部分
・メスが潜って産卵する場所です。
底から深さ10cmくらい、霧吹きで水を与えながら、マットを手で強く押えて、しっかりと固めて下さい。
メスは角が無いので、押し固めてあっても潜ることが出来ます。

S20090523-kabuto-bの部分
・オスが昼間に隠れる所です。
その上に10cmくらいマットを入れて下さい。
マットを手で握りしめて、手を開いても、崩れない程度の湿り気にして下さい。

●使用するマットについては、幼虫の餌は「マット」のところに書いてありますので、お読み下さい。

●腐葉土もマットとして使えますが、園芸店、ホームセンターなどで売っている一般的な腐葉土は使用しないほうが安全です。
使用する場合は、農薬などが混入していないことが保証されたものにして下さい。

土は絶対に混ぜないで下さい。

[6月下旬~7月上旬] 成虫が蛹室から出てくる

●羽化してから1週間から10日くらい後(翅が硬くなった頃をカブトムシ自身が見計らって)に、成虫がマットの上に出てくるので、気が付いたら掴まえて飼育箱へ移す。

●羽化した後、自分で蛹室から出てくるまでは何も食べません。

●蛹室の中に黒い成虫が見えた後は、毎朝ペットボトルの中をチェックして、成虫がマットの表面へ出ていたら捕らえて、成虫を飼育するケースへ入れて直ちに餌を与えて下さい。
成虫は、昼間はマットの中や、元の蛹室の中へ潜るので、気が付いたら直ちに餌のあるケースへ入れないと、餓死させることもあります。

[6月下旬~8月~9月] 成虫の飼育

●飼育箱は、直射日光に当たらない涼しい所に置いて下さい。
成虫は、直射日光が当たる炎天下では、30分当てたら死んでしまいます

●来年用の幼虫を採るために、飼育箱にはオスとメスを入れておきます。

●成虫の糞尿
成虫の糞尿は、糞と尿が混ざり合ったもので、尻を持ち上げて勢いよく飛ばします。
覗き込んでいたら、目に飛び散ってくることがありますので、目に入ったら直ちに目を洗って下さい。
室内で、飼育箱外で遊ばす時は、周りが糞尿で汚れるので注意して下さい。

●マットがカラカラに乾かないように、時々霧吹き水分補給を行って下さい。
マットの表面が湿っておればOKですが、下の方まで乾いている場合は、多めに。

成虫の餌

カブトムシはスイカも大好きですが、水分が多い物を食べていたら長生きが出来ません。

●成虫の餌は昆虫用のゼリーです。

●餌は、スイカなどのような水分が多いものは与えないこと。・・・早死にします。
また、ゼリーも水分が多いものは与えないこと。砂糖水も与えないこと。

●水分の多いゼリーを買ってしまった場合は、餌皿に入れる前に水分を除去して下さい。

餌は絶対に切らさないこと。
食べ過ぎることはないので、餌不足にならないように与えましょう。
餌が不足すると早死にします。
毎朝チェックして、全部食べて無くなっている場合は餌不足ですから、少しは残っているように多めに与えて下さい。
多く与えても、食べ過ぎることはありません。
よく食べる時期には、ゼリーを1日に1個くらい食べます。・・・オスの場合。
メスは産卵途中でマットの上面へ出てきて、1日中食べていることがあります。

●食べる時に食べやすいように、餌皿を使用しましょう。
木の餌皿は掴まり易いです。
餌を食べる時、オス同士は喧嘩をするので、餌皿の穴の数は、オスの成虫の数以上のゼリーが入るように、餌皿置いてやりましょう。。

●餌皿は大きくて重いもの(朽木はダメ)を使用して下さい。
小さかったり、軽かったりすると、餌皿をひっくり返されてしまい、ゼリーでマットが汚れてしまいます。

●メスは、ゼリー2個用のエサ皿に2匹が喧嘩をせずに掴まって食べますが、オスは、2個用の餌皿でも1匹が占領してしまって、他のものは寄せ付けません。

●オスの成虫は夜食べるので、毎日、夕方に餌の支度をするのがよいです。

●メスは昼間にゼリーを食べていることが多いので、昼間もエサ(ゼリー)が不足しないように注意して下さい。

●成虫の糞尿は撒き散らされて、餌皿の中に溜まるので、夕方残っているゼリーは洗って、清潔にしたものを使い回して下さい。

●エサ(ゼリー)の交換前、交換後、カブトムシやマットを触った後は、手洗いを忘れずに。

中国産(Made in China)のゼリーについて
2014年は何年かぶりに中国産(Made in China)のゼリーを購入してみました。何を混入しているのか? 水分が非常に多いし、ヌルヌルして気味悪い状態。
日本の会社が品質管理しているのなら少しは安心できますが、日本語で書かれた袋に入っているとはいえ、中国の会社任せのものは信用しないほうが良さそうです。
しかし、日本の会社も、カブトムシの安価なゼリーで費用を掛ける訳にはいかないのが現状です。
中国産(Made in China)のゼリーを食べさせてみて、早死にしたなと感じた時などは、直ちに使用を中止して下さい。
また、中国産(Made in China)のゼリーを交換した時は、手洗いを絶対に忘れないことです。
ゼリーの味を確かめようとして舐めるようなことは絶対に禁止です。

中国産の昆虫ゼリーは安いのですが、水分が多いし、何が混入しているか判らないのでお勧めしません。人間が食べる物も安心できませんので・・・

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仰向けになったままにしないように・・・早死にします

●カブトムシが仰向けになっていることがあります。
カブトムシは仰向けになると起き上がれないことが多く、起き上がろうとすると莫大なエネルギーを消費するので、早死にしてしまいます。

●仰向けになったままの状態に気が付いたら、割り箸などを差し出して、起き上がるのを手助けしてやるのが親切です。

●仰向けになって弱っていると感じた時は、起き上がらせて、餌皿の上に乗せてやると、ゼリーを食べて、元気を取り戻してくれることが多いです。

●仰向けになってしまった時に、足が引っ掛かる物があれば自分で起き上がれやすいので、飼育箱に、木の棒や、枯れ葉餌皿などを入れてやりましょう。

●プラスチックの飼育箱など、底がツルツルと滑る状態での飼育は厳禁です。

アリに注意

●油断していると、甘いゼリーには、アリが群がってきます。
マットの中にまで入り込んでくるので、飼育用ケースの周りを歩いていないか十分に注意しましょう。

●飼育用ケースを室内に置いている場合は特に注意して下さい。衣服を歩いているアリに噛みつかれないように。

野生のカブトムシの捕獲に挑戦してみましょう

私たちが子供の頃(65年以上前)は、朝早く起きて。山の雑木林へカブトムシを捕りに行っていました。帰り道で畑のスイカを食べて怒られたことがありました。

●家の近くでも、雑木があり、落ち葉が腐葉土状になっている所(公園なども)では、野生のカブトムシが居る可能性があります。

●成虫を軒下などの屋外で飼育していると、餌(ゼリー)の匂いにつられて、飼育箱の周辺に来ていることがあります。

●羽化する時期に限りますが、夜明け前に、懐中電灯で照らして、飼育箱の周辺を探してみて下さい。
明るくなると、暗い所へ潜るので探せなくなります。

●近頃は、匂いのしないゼリーを売っていますが、匂いの強いゼリーが良いです。

[6月下旬~8月~9月] 産卵

●交尾の後、メスはマットの底(産卵床)に潜って産卵します。
産卵床がないと、オスが卵を蹴散らして卵を潰してしまいます。

●成虫の飼育中に、白い卵(米粒くらい)をみつけた時は、直ちにマットの中の湿り気のある所に埋めておいて下さい。
卵は、乾燥させたら殆ど孵化しません。

成虫の死亡

●成虫はマットの表面へ出て死にます。

幼虫の掘り出し

●メスは死ぬ直前まで産卵していることがあり、成虫が全て死んでも、卵のままや、孵化したばかりの幼虫の状態だったりしますので、慌てて幼虫の掘り出しはしないで下さい。

●幼虫の掘り出しは、[9月頃] 産卵床から幼虫の掘り出しを読んでから行って下さい。

参考

飼育の参考

過去の幼虫飼育記録は、下記のホームページで公開しています。
これらのホームページはパソコン用に作成されているため、スマートフォンでは読み難いかもしれません。・・・私はスマートフォンは持っていませんので試していません。

昆虫(12) カブトムシの幼虫・成虫飼育
岩国市田舎村昆虫館のカブトムシの幼虫・成虫飼育について 田舎村昆虫館 カブトムシの卵が孵化して、幼虫から成虫になるまで飼育、観察して、羽化したばかりの白い翅のカブトムシなど、多数の写真を使用した日記を公開しています。子供さんの夏休みの自由研

産卵床、お勧めマット、糞掃除の様子など