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岩国市田舎村昆虫館は、イモムシとかアオムシなどと言われている幼虫の写真が沢山現れますので、昆虫が嫌いな方へは閲覧をお勧めしません。しかし、子供さんの夏休みの自由研究などに役立つ記事が沢山ありますので、興味のある方はご覧になって下さい。

キアゲハの飼育(38) 越冬蛹編・越冬蛹が羽化

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2010年4月2日 [背番号2009-257]に羽化の兆し

[背番号2009-261]が飛び立ったあと、蛹の様子を見たら[背番号2009-257]に翅の模様が透けて見えていました。明日は天気が良くて花見日和の予報。明日は羽化することでしょう。
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2010年4月3日 [背番号2009-257]は羽化失敗、 [背番号なし] 飛び入りが羽化、 [背番号2009-262]に羽化の兆し

[背番号2009-257]
今日は暖かくて天気も良好、花見日和。
錦帯橋の桜を見に行くことにして、出掛ける前に[背番号2009-257]の様子をみました。
蛹の殻は割れているのですが出てくる気配はありませんでした。
割れ目の奥を覗いてみても、中で動くようなものは見えないので、花見から帰ってから蛹の殻を破ってみることにしました。


午後、蛹の目の所を触ったら、殻が簡単に外れて目が出てきました。しかし、触覚は動かないし、足も動かしません。
死んでいるのかなと思って、殻を全て取り除いてみようと思い、少しずつ殻を取り外していたら、翅が出てきたところで足を動かし始めました。生きています。

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尻尾まで全部を殻から出して、翅が広がり易いように箸に掴まらせましたが、全く翅は広がりません。殻から出損なって、翅が広がるタイミングを逃してしまったようです。
このままでは飛ぶことは不可能。寿命がくるのを待つだけですから、砂糖水を飲ませて体力(?)を維持しようと思ったのですが、怖がって怯えているのか?大暴れ。
何度か砂糖水を口に垂らして、ネットに掴まらせておきました。

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[背番号なし]
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ところで、出掛ける前に[背番号2009-257]の様子を見に行った時、足元をみたら芝生の上にキアゲハ!飛び立てずにヨタヨタと歩いているではありませんか。
残っている蛹をみても羽化した形跡はありませんので、蛹のケースが置いてあるエアコンの屋外機の近くで越冬した蛹が羽化したんですね。
この状態では飛び立てるようになるまで時間が掛かりそうなので、砂糖水を吸わせて、ネットの中に入れておいて出掛けました。


[背番号2009-262]

午後確認したら、[背番号2009-262]の翅が透けて見えていました。
越冬した5頭目の羽化も近いですよ。

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[背番号なし](左上)と[背番号2009-257](右下)です。
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夕方の17時30分。[背番号2009-257]の翅は全く広がりません。
背中のほうから見ると、巨大な蝿を見ているような感じがします。
この写真はネットの外側ですが、このままの状態で明朝まで過ごしてもらうことにします。

2010年4月4日 [背番号2009-257]に奇跡!

朝8時に見たら、 [背番号なし]は飛び立ってしまっていました。
[背番号2009-257]はネットの外側に掴まったまま。
砂糖水を吸わせようにも翅が小さ過ぎて掴めないので無理。
今日は、桜と菜の花の中を走る鉄道の写真を撮りに出かけるため、留守の間に事故に遭わないようにネットの中に入れました。

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写真を撮りに出掛ける前の11時50分に様子を見たら、なんと、 [背番号2009-257]の翅が広がりかけているではありませんか。奇跡です!
このまま広がり続けてくれることを期待して、ネットの天井付近まで追い上げて、垂れ下がらせておきました。

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15時過ぎに帰宅して、どこまで広がっているか期待して見に行きましたが、綺麗には広がっていませんでした。残念です。
しかし、殻から出した時は広がらなかった翅が、1日経った後に広がるとは、どういったことでしょうか? 解らないまま推測するのですが、「自然の状態で羽化する一日前に、ムリヤリ殻を破って、人工的に羽化させてしまった」のでしょうか?

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2010年4月5日 [背番号2009-262]が羽化

キアゲハの越冬蛹の最後、[背番号2009-262]が羽化しました。

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お知らせ

羽化に失敗したのもありましたが、越冬した蛹は全て羽化へ漕ぎ着けました。
また、家の壁にくっ付いて越冬したと思われるものも羽化しました。
越冬蛹の状況は2010越冬蛹情報に整理して、キアゲハの越冬蛹編を終わります。
なお、パセリはジャングルのように茂っていますので産卵を待つだけですが、いつになったら産卵に来るのでしょうか?


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