注意事項
産卵床はもちろんのこと、カブトムシの成虫を入れた飼育ケースは、絶対に直射日光の当たる場所へは置かないで下さい。
通常の飼育の場合で、ケースの掃除、マットの交換などを時々行うと思いますが、夏の日の直射日光の当たる場所での作業は厳禁です。作業の時、成虫を小さなケースへ入れて、直射日光に当てると暑さのためアッと言う間に死んでしまいます。
産卵床の乾燥には十分注意して下さい。
産卵した卵は、乾燥すると孵化しません。
ケースの中のマットの表面が乾いたら、霧吹きで水分を補給して下さい。
ホームセンターなどで、「保水※※」とか名前が付いたものを売っていますが、こんなものを買って噴霧する必要はありません。普通の水を霧吹きで掛けるだけで十分です。
但し、表面だけ濡れていたのではダメです。時々マットの固めてなくてサラサラした部分を少しだけ(2~3cm程度)掘ってみて、全体に湿り気があることを確認して下さい。
また、乾き過ぎていたからとか、度々霧吹きで掛けるのは面倒臭いからといって、ケースの底に水が溜まるようなことはしないで下さい。幼虫が溺死してしまいます。
夏の間は、毎日のように水分補給が必要なはずです。毎日の点検を忘れずに行って下さい。
成虫の餌について
・スイカの皮なども食べますが、水分の多いものを食べさせますと早死にします。
金は掛かりますが、昆虫用(カブトムシ用)のゼリーを与えて下さい。
ゼリーは高価なものを買う必要はありません。安いものでも大丈夫です。
・ゼリーは不足しないように入れてやって下さい。
カブトムシは餌を与え過ぎても、食べ過ぎることはありません。
満腹になれば食べ残します。
・ゼリーは餌皿に入れてやって下さい。
カブトムシが掴める木製で、ゼリーが1個入る穴が、2つ明けられているものが適当です。(穴が1つでも構いません。)
・餌皿は朽木で作った軽いものよりは、重いものにしましょう。
カブトムシが餌皿を引っくり返し、ゼリーがマットの中に混ざり込みます。
・与える量の目安としては、カブトムシ1匹について1日にゼリーを1個です。
多い時には1匹が1日に1個食べます。
・飼育しているカブトムシの数分だけゼリーを置いてやって下さい。
ゼリーの数が少ないと、喧嘩をして食べさせてもらえないことがあります。
・ゼリーの餌皿は離して置いて下さい。
・1日1回、ゼリーの残量(食べている量)を点検してみて下さい。
殆どが夜の間に食べますので、毎日夕方点検し、ゼリーを補充しておくのがよいです。
1匹あたり1個分の量を確保して下さい。
・食べ残しがあれば、水で洗って餌皿に入れてやり、食べさせましょう。
カブトムシは糞と尿が混ざった水のようなものを撒き散らします。
ゼリーにもお構いなしに撒き散らしていますので、綺麗なものを食べさせたいですね。
消臭剤はカブトムシの幼虫が食べても害が無いものを使って下さい。
孵化した幼虫が食べるかもしれません。
コバエ取りは殺虫成分のないものを使用して下さい。
飼育ケースの置き場所について
[参考]我が家では、シロアリ防止の薬品を床下に散布してありますが、この薬品は非常に強力です。5年に1回散布しますが、飼育ケースを床下の換気口の近くに置いていて、幼虫が全滅したことがあります。
2009年7月13日 ガリガリと衣装ケースの底を引っ掻いています
ガリガリと音を立てて衣装ケースの底を引っ掻くようになりました。
夜はもちろん、昼間も引っ掻く音が聞こえます。
交尾が終わるとメスは産卵のためにマットに潜ります。オスは角が邪魔をするので深くは潜れませんが、メスの体形は潜るのに好都合な格好になっています。
産卵する場所は地面で言えば固くなる少し上、飼育用のケースなら、底から少し上になりますが、とにかく固いところまで潜ろうとしてケースの底を引っ掻くらしいです。
ダンボール箱などで飼育される方はないと思いますが、仮にでも入れたら、簡単に破られて、逃げられてしまいます。
2009年7月14日 余談ですが・・・♀が1匹増えました
7月12日から全ての成虫が衣装ケースに入っています。ゼリーも9個並んでいます。
この美味しそうな匂いに引き寄せられたのか?昨日の朝はカブトムシの♀が衣装ケースの上を飛んでいました。飛んでいるところを手で叩いたら落ちたのですがどこへ落ちたのか行方不明。
今朝はダンボール箱の下がガサガサと音がするのでダンボール箱を取り除いたらホコリだらけの♀が1匹。直ちに捕らえて衣装ケースへ入れました。これで、♂が4匹、♀が6匹の大所帯になりました。
2009年7月15日 またまた余談ですが・・・今朝も♀が1匹増えました
今朝は、朝の見回りのオバサンから緊急連絡。
「庭へ出ようと思っているが、カブトムシと思われるものが仰向けに寝転んで上を見上げているので、恥ずかしくて、この上を跨いで通ることが出来ない。」との逮捕要請がありました。
急いで行ってみたら、衣装ケースの近くにカブトムシの♀が仰向けになっていました。
直ちに捕らえて衣装ケースへ入れましたが、餓死寸前のような状況。夕方まで餌皿から離れませんでした。これで、♂が4匹、♀が7匹。
それにしても、何処から来るのでしょうか?
2009年7月17日 衣装ケースの中が静かになりました
衣装ケースの底を引っ掻くガリガリ音が聞こえなくなりました。
産卵は一呼吸でしょうね。
メスが昼間に餌皿に頭を突っ込んで、ゼリーを食べまくっています。
産卵したばかりの卵を掘り出すチャンスかもしれませんが、まだ産卵床に潜って産卵しているメスがいるかもしれません。
しかし、岩国市田舎村昆虫館では、今年(2009年)は出来るだけ多くの幼虫を確保したいため、孵化した後、少しでも大きくなった幼虫を掘り出したいので卵の掘り出しはしません。
2009年7月18日 卵を掘り出す場合の注意事項
岩国市田舎村昆虫館では、今年(2009年)は卵の掘り出しをしませんので、このページでは掘り出しを紹介できませんが、過去の日記には卵の掘り出しの様子を紹介していますので、岩国市田舎村昆虫館のカブトムシのメニューからご覧になって参考にして下さい。但し、失敗したことも書いていますので、隅々まで読んで、同じ失敗をしないようにして下さい。
卵を掘り出すのは自己責任で行って下さい。卵が死んでしまったり、潰れてしまったりしても責任は負えません。掘り出した卵の何個かは孵化しないことを覚悟しておいて下さい。(全て孵化しないかもしれません。)
卵の掘り出し関連の日記ページ
それでは、卵を掘り出す場合の注意事項を思い付くまま書いておきます。
作業場所
掘り出しの作業は日陰で行ってください。直射日光の当たる場所では絶対に行ってはいけません。
事前準備
- 掘り出した卵を入れるケースと、その中にはマットを入れておいて下さい。
- マットは孵化した幼虫が食べますので、幼虫飼育に適したマットを使って下さい。
- マットは、産卵床のマットを利用してもよいのですが、成虫が糞尿を撒き散らしていますし、コバエの卵もありますので、新しいマットを使って下さい。
- 準備の時に入れるマットの深さは5cm程度でOKです。
- マットは霧吹きで水を掛けて湿らせておいて下さい。
(湿り気がある程度で、ケースの底に水が溜まるようでは多過ぎます。) - 作業中の水分補給のために、霧吹きを準備しておいて下さい。
- 卵をすくい取るためにスプーンを準備して下さい。
掘り出し作業
- 卵は米粒くらいの大きさで、産卵したばかりの頃は白くて、日が経つと黄色くなります。
- 掘り出し中の卵、掘り出した後の卵は絶対に乾燥させないで下さい。
- 事前に準備したケースのマットには、卵を落とし込むための穴を指で明けて、霧吹きで一吹き水を掛けておきます。
- 産卵床を掘り返して、卵が見つかったら、卵だけでなく、周囲の産卵床のマットも一緒にスプーンですくって下さい。(絶対に指で掴んだり触ったりしないこと。)
- 卵を入れるケースのマットの、指で明けた穴に落とし込んで、周囲のマットを被せて下さい。
- マットを被せたら、霧吹きで水を掛けて、卵の上を指で軽く押さえて下さい。
- 以上の(1)~(4)を卵の数分だけ繰り返しますが、卵が孵化して、幼虫が周囲のマットを食べますので、卵と卵は離して下さい。
- 卵を置く場所が無くなったら、深さ3cm程度マットを追加して、(1)~(4)を繰り返して下さい。
- 卵を入れ終わったら、ケース内の卵の上にマットをタップリと入れて下さい。
孵化の観察をする場合
- 私はやったことがありませんので、推測で書きます。
我と思わん方は、卵も孵化した幼虫も死ぬ覚悟で、成功したら儲けものと思って挑戦してみて下さい。 - 孵化の観察をする場合は、ケースへ卵を入れるのではなく、※※ウイルスなどを培養するシャーレーや、透明度の高い密閉型のタッパーにマットを少し敷いて、上に卵を置いてみて下さい。
- 卵が黄色くなったら、朝昼晩、一日のうちに何度も確認して、タイミング良く孵化に立ち会って下さい。
- 孵化した幼虫は、幼虫飼育用のケースのマットの中へ入れてやって下さい。